二胡上達のヒント
弓をまっすぐ動かすということ
「弓をまっすぐに動かす」
このあまりにも当たり前で基本的なことは、
言うのは簡単でも、
実行するのはとても難しい。
なぜなら、人間の手・腕は、まっすぐに動けるようにできていないからです。
肩を中心に、円を描くように動いてしまいます。
弓は人間の都合ではなく、楽器の都合に合わせて動かさないといけないのです。
「まっすぐ」という言葉は、
広義には、
(1)軌道を直線にする
(2)弓の速度を一定にする
(3)弓が弦に当たる圧力を一定にする
ということを含んでいます。
まっすぐに動いているかどうかは、目で見なくてもわかります。
出音を聴けば良いのです。
(はじめのうちは目で見てまっすぐ動けているか、チェックは必要です。
わたしは弓の高さくらいの机の前で弾いて、曲がったら手が当たるようにして練習しました)
そもそも、弓をまっすぐに動かすというのは、
出音をきれいにするためなのですから、
じゃあ、出音がきれいであれば、弓がまっすぐでなくても構わない、
という考え方もあるでしょう。
いえいえ、ちょっと待ってください。
一時的に、音がきれいではなくなったとしても、
弓をまっすぐに弾くということは大前提として守ってください。
その延長線上に、いい出音があるのです。